マリアが独自に開発した新型ワームマテリアル、SS-X（Super Soft-X）の一番の特徴は、その驚きの柔軟性にある。
ターゲットのバイトパターンには、大きく分けて2つのパターンある。まず一つ目は、最初にテール部をくわえ、それから食い込んでいくパターン。ふたつ目は、一気にワーム全体を吸い込み捕食するパターンだ。そして、そのどちらに対しても、ワームの素材は柔らかければ柔らかいほど、フッキング率が向上する。理由は簡単だ。素材が硬いと、ひとつ目のバイトパターンの場合は最初にワームをくわえた時点でターゲットは違和感を感じワームを離してしまいフッキングに至らず、ふたつ目のバイトパターンの場合は吸い込み切れない、あるいは吸い込んでも違和感を感じてすぐに吐き出してしまうためフッキング率が悪くなるのだ。柔らかい素材であればあるほど、魚に違和感を与えづらく、また吸い込みやすくなり、フッキング率が向上する。
そこで、マリアでは、とにかく柔らかいワーム素材を作り出そうと研究を重ね、今回のSS-Xを完成させた。そしてその効果は如実に現れた。いったんワームを離しても追い食いしてくることが非常に多いうえ、ショートバイトを拾える確率も飛躍的に高まったのだ。
ただ柔らかいだけでなく、強度も備えているのが、SS-Xのもうひとつ大きな特徴だ。いくら柔らかくても、伸びたときに切れてしまっては意味がない。ただ柔らかいだけでは、テールをくわえるだけのバイトの場合、ボディの細い部分が切れてしまい、その後の深いバイトには至らない。しかし、柔らかく“強い”素材ならば、こういった場合でもテールがちぎれず、その後の深いバイトに結びつく。
また、この柔らかく“強い”新素材は、ワームの形状をより細くすることにも貢献している。たとえばスリムクローラーやシラウオといった、アジングに適した細身のワームをより細い形状にすることができる。そしてこれが、スリムクローラーやシラウオに、他に類を見ない“吸い込み性能”をもたらしている。
その他、強度が高いため柔らかい素材でもターゲットやエサ取りの歯でボロボロになりづらく、永く使用することもできるのも特徴だ。