「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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えない。②反対に組糸を使わないで、撚糸を使うと、水流が糸のよりの通り流通して、擬餌を右廻り、又は、左廻りに回転させて、魚の餌付きをわるく》する。3本組テグス道糸の鉛⑥のつながったそのすぐ下にゴムョリトリ⑦(第二図①)を取付けます。これは潜水板より上に魚がかかった時に、平常とは違う伸び縮みをしたり、注意してみていると魚がかかった時の目じるしになり、なおかつ前述のゴムョリトリ自体の特長を発揮するのであります。船の速力は前述のように、二マイルから四マイル位で曳行するのでありますが、餌数は最も少ない時でも、一組の漁具に十五匹位、餌付きの早いカツオ類を漁獲する時は、第一図のように七本位を曳行し、餌数も一本に五十本位取付けるのであります。枝の間第一図③は短かい程よろしいのですが、釣ろうとする魚体の長さにするのが最もよく、枝の長さは五寸’七寸位の短かいものにします。これは、魚が釣針にかかり、後や前の釣針に尾がかかると道具を傷めたり、もつれたりするからです。魚体の長さに枝の長さ(五寸?七寸)を加えたものにするのが適切でありましょう。第一編でふれたように、魚群9は魚群を追っているのですから、そのような型に漁皿

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