「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
121/194

(7)魚の取り入れ方魚が船についたり、魚が沢山かかった時は、船をスローに、カジを出来るだけまげないで、第四図のように道糸及び潜水板をあやつって魚を取り込みます。④トッタリをカギ(第二図③)で引かけて、反対側の「ハリ出シ」の外側からたぐりよせる。②トッタリをはなして道糸の枝の結び目をもちながら、左から右の「ハリ出シ」の外側へ道糸と擬餌を送ってやる。③なおもそのようにしてどんどん送ってやる例魚が掛かって来たものは、第二図③⑨⑩、又は⑦③、⑥⑪③等の要領ではずして、なおも道糸と枝糸を送ってやり、潜水板が手元に来たならば、スクリュー文字にわざわいされないように気をつけてたぐりよせる。⑤潜水板の下の魚を取り入れてから、擬餌と潜水板をもって、水中に投げてやる。⑥潜水板は尻の先を浮かべたまま後方に流れ23第一図のように七本位曳つばります。又、板を深く潜らせる時は、第三図左下のように潜水板をもう一枚途中につけますと、ヒラメ、ェ》ソ、タイ、ブリ等のように比較的海底にいる魚にも適用出来るわけであります。(中下層二段曳細漁法)魚が掛かれば、魚の引張る力で板の下の餌にかか§った魚は、第三図④のように板は自動的に反転して魚と共に浮いてまいります。板より上に魚がかかったときは、第一図⑦のゴムョリトリの伸びや竿のしなりや糸のたちの変化で判断できます。魚の喰いが非常によい時は、板の下の擬餌についた釣針を魚が喰ってもかからないように、反対にからげたりしますと、第三図①のように板より下は魚がしゃぶるだけで、魚は上の方に餌を追い上げてくるようになります。このようにしてゴムョリトリの伸びをみながら船を最スローにして曳行してゆきますと、魚は各・枝の擬餌にきっちり一杯かかってきます。このようなときにゴムョリトリの威力が発揮されるわけで、す。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です