「新しい釣漁業の技術」山下楠太郎
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26A前房F水晶体B角膜G水晶体筋C鎌状突起H視神経、硝子体I網膜E虹彩J懸垂靭体!】BFHす。さて、魚の目はわれわれ人間やその他の高等動物と異り、殆んどの魚は、まばたきが出来ない。魚は、ねていても、死んでしまっても、目はあけっぱなしであります。水中の世界は光が少ないためなのか、魚の目の構造は大抵、簡単に出来ています。魚は光の量を加減する虹彩の収縮力が殆んどなくても暮して行けます。魚類は眼膝なしに物を見るが、水中では常に水が目を洗っているようなことになるので、目にごみが入らないためでもありましょう。魚の虹彩というのは、黒い瞳のまわりの金属的の色をした環で、目を通過する光の量を調節しますが、人間ほど広げたり縮めたりする必要がないのであります。水中での視野は、最も明るく、最も水色が透明な時でも、約三十米が限度であるといわれています。だから、距離の変化に合せて、目を適応させる必要はありません。魚の目の中の水晶体(レンズ)は人間と違って、魚眼の構造

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